日光二荒山中宮祠神社

中宮祠は日光二荒山神社の一部である。二荒山神社は、782年に僧で修験者の正道上人(735~817)が男体山の山頂に創建したのが始まりとされている。もともと南台山は「二荒山」と呼ばれていったが、「二荒」の字は「にこ」と読むことができる。やがて「にこ」が「にっこう」となり、この地名が付けられた。二荒山神社の境内は、中禅寺湖畔に中宮祠、男体山の山頂に奥宮、華厳の滝、いろは坂、日光連山等が含まれている日光国立公園など、日光には3,400ヘクタール以上の敷地がある。二荒山神社の主祭神山は、南岱山・如意輪山・太郎山の3つの山である。
中禅寺にある立木観音は、もともと中宮祠に祀られていたが、明治35年の土砂災害で湖を越えて中禅寺に移した。

中宮祠の主な施設
神楽殿
主祭神の大己貴命は通称「大国様」と親しまれる良縁の神様で、神楽殿では毎日大国様に八乙女神楽が奉奏される。

本殿と拝殿
両殿とも1701年に完成したもので、重要文化財に指定されている。本殿には二荒山神社の主祭神が祀られており、拝殿では祭祀や儀式が行われている。

七福神
中宮祠の主祭神である大己貴命(おなむちのみこと)にちなんで、境内には七福神が祀られている。

登拝道
男体山山頂への登山道の入り口は、本殿の先にある。全長約6kmで、4月25日から11月11日まで開山している。

宝物館
中宮祠宝物館には、日本で最も大きな刀である刀剣「祢々切丸」(重要文化財)をはじめとする刀剣類が収蔵されている。その他、14世紀の三基の神輿や男体山山頂からの出土品(重要文化財)なども展示されている。

中宮祠稲荷神社
中宮祠の境内には、五穀豊穣の神様である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀った稲荷神社がある。また、商売繁盛の神様としても祀られている。